コロナワクチンを実際に打ってみた感想と副反応等のその後について

Life in England

まだまだ世界中で猛威を振るっているCovid19-コロナウイルスですが、変異種が次々とあらゆるところで出ているため、世界はまだ予断が許さない状況ですが、終息のカギになるのがワクチン接種と言われています。イスラエルやイギリス、アメリカなどはかなりワクチン接種が進んでいて、日本と比べると多くの人に、そして迅速になされている様に見受けられます。

イギリスにおいてのワクチン効果

日本でも連日のように報道でワクチンに関してのニュースが流れていて、ワクチンが飛行機で到着したところから始まり、予約の混乱やワクチンの破棄までも報道され、その注目度が高いことが分かります。イギリスでも、ワクチン接種が2020年暮れぐらいから本格的に始まり、その注目度が高いものでした。3回目のロックダウンを経験して、2021年年明けには、イギリスの全国の感染者数は5万人以上ののぼり、特にイギリス型と呼ばれる変異種が猛威を振るい、人々の生活に大きなインパクトを残すことになりました。そんなイギリスが、今や全国の成人の半分以上がワクチンを接種して、最近の新規の感染者数を見ると、2000人台、又は1000人台だと報告されて、1日の新規感染者数が5万人、7万人と報告されていたのを比べると、大幅に減少したというのが現実です。

なぜこれほど、大幅な減少になったのか?

1つは、やはりワクチンが大きな効果をもたらしていると現地でも報道されています。現在イギリスで承認されているワクチンは3つあり、ファイザー・ビオンテック社のmRNAワクチン、アストラゼネカ・オックスフォード大学のワクチン、そしてモデルナ社のmRNAワクチンの3種類です。イギリスでは、ワクチンを各自選んで接種できませんが、ロンドンなど大都市圏の多くは、ファイザー・ビオンテック社のワクチンとアストラゼネカのワクチンが主流になっているように思います。
モデルナ社のワクチンは出回っているようですが、他のワクチンと比べるとイギリスは絶対数が少ないようです。
また、ワクチンの数の確保も早かったですが、ワクチンを打つスピードと組織力も、地元のイギリス人が驚くほど効率的に運営されていて、短期間でかなりの人数を接種することに成功した要因の1つと言えます。公共交通機関がだいたい遅れたり、時間通りに来なかったり、ルーズなイメージがあるイギリスですが、今回のワクチン接種は協力し合い、よく組織されている印象です。というのも、しっかりとワクチン接種の順番も優先順位を明らかにして、まずは医療従事者、次に75歳以上の高齢者、65歳以上など、予約状況なども見ながら、病院などに殺到しないように、徐々に対象年齢を下げて予約を受け付けて、また予約時間も10分単位でできるなど、非常に効率的に行っています。基礎疾患のある人もNHSという国民保険で自分の治療記録や病状などを確認できるため、年齢関係なく優先的に接種できます。そして、日本では余ったワクチンの廃棄などを報道で散見しますが、イギリスでは当日キャンセル出た分などを対象年齢外の人にも打っています。例えば、同居している自分の高齢の親の付き添いで接種会場に来た家族の成員は接種対象外ですが、ワクチンのキャンセルなど余分が出ていれば、現場判断でワクチン接種がなされています。高齢者がワクチンを接種したとしても、同居してる家族が外で罹患して家に持ち込み、結局ワクチン接種した高齢者がウイルスに罹患するというリスクを最低限に抑えるためです。合理的で親切な判断と言えます。こうした現場の判断で、文句の言う人は聞いたことがありません。日本もそういう意味でも、高齢者と同居している家族が、ワクチンに余裕があるなら、そうした時に接種できるようにするのが良いのではないかと思っています。

さらにイギリスでは、看護師以外でもボランティアの人がワクチンを打つことができるようにしています。日本でも歯科医がワクチン接種を担うかもしれないと報道していましたが、イギリスでは、何でもない一般の人がオンラインと実務研修を受けると、このコロナウイルスのワクチンに限って接種を手伝う医療スタッフとして働く事ができて、一役をかっています。特にこのコロナワクチンは、一般の注射のように血管に針を刺さないといけない難しいものではなく、筋肉注射の類に入るので、基本的に素人が行っても問題ないとの事です。これも、多くの医療スタッフが必要とする現場で、一般ボランティアを投入して、迅速かつ大人数に接種する要素となっています。

接種する場所もさまざまな場所を選ぶことが出来ます。自分の自宅から近いところのクリニックを選ぶことも出来ますし、モスクや教会など、宗教の施設も接種会場になっていたり、時折ショッピングセンターやスーパーマーケットの一角で、対象年齢であれば予約なしで接種できるように柔軟に接種を促しています。これもワクチン量が数的に余裕のあることの表れかもしれませんが、いろいろなところで行っていて、気軽に希望すれば接種できるようです。しかしながら、そうしたワクチン接種どれも自分でどのワクチンを打つか選ぶことが出来ません。小さなクリニックや宗教施設、ショッピングセンターやスーパーマーケットの大多数はアストラゼネカワクチンだと言われています。先ほど書いたように、モデルナ社は絶対数がかなり少ない点と、1月末に承認されて、ここ1か月くらいで接種が始まったばかりのと、ファイザー・ビオンテック社のワクチンは、保管するのに-70℃という特殊な冷凍庫を必要としているため、そうした特殊な冷凍庫があるのは、比較的大きな病院など一部の医療施設のみと言われているからです。ワクチン接種が始まったときに、1番最初に承認されたのが、ファイザー・ビオンテック社のワクチンでしたので、医療従事者や高齢者の方々はファイザー・ビオンテック社のワクチンを接種している人が多いと思いますが、イギリスの60代から40代の一般成人の多くはアストラぜネカ社のワクチンを接種している方が多く、人口比率で考えても、現在イギリスの成人の多くはアストラゼネカのワクチンを接種していると予想しています。

2つ目の感染者の大幅減少要因は、やはりロックダウンと言えます。イギリスの首相のボリス・ジョンソンもロックダウンを長期的に行って、人々の移動を制限して、コントロールしたからこそ、そしてこのワクチンプログラムと同時に行ったのが、功を奏したと話していました。これからさらにロックダウンの効果やその調査をするそうですが、確かにイギリスの3度のロックダウンは罰金の伴う厳しいものでした。運動や必要な用事等、つまり食品の買い物、服用している薬の調達、助けが必要な人への援助など、そうした必要不可欠な行動は許されていましたが、必要不可欠ではないものに該当した、床屋や美容院、マッサージ、ネイル等のお店、洋服店や靴店、クリーニング店、合鍵を作製する店舗すら休業になり、街は飲食店のテイクアウトかスーパーマーケットしか営業していないため、閑散としていて、確かに人流はロックダウンによって抑えられていたのではないかと思います。
海外旅行も禁止で、海外にどうしても行かなくはいけない人、ビジネスや葬式の参加などそうした人は書類を提出する必要もありましたが、原則的にレジャーで行く海外は誰も行くことが出来ませんでした、そして仮に行くことが出来たとしても、イギリスに戻ってくる際には、コロナのテストが必要なことはもちろんのこと、隔離生活を行われければならないこと、もし感染が蔓延している国からイギリスに入国しようとするなら、自費でホテルで隔離生活をしなければならないなどはっきりとしたガイドラインがあり、それに違反すると罰金を伴う者でしたので、そうしたロックダウンの規制は、非常に多くの人に生活に影響を及ぼしましたが、海外からの人流も確かに抑止することが出来たのだと思います。

日本ではロックダウンが憲法や法律で規制されているため、要請等のお願いベースでしか規制できないので、欧米諸国のように日本でも罰則を伴う都市ロックダウンが必要だという意見も少なからず散見しますが、ロックダウン規制も上記に書いたように、市民の日常生活にかなりの影響を及ぼすものなので、行う必要がないなら、若しくはできない状況なら、実施されない方が良いと個人的には思います。長くロックダウンすると、外には運動やその他の目的で出れますが、閉塞感やストレスなど、精神的なものに負担がかかったり、極度の運動不足になり、体力の低下も身に染みて感じます。普段通りの生活で良く歩いたり、何気ない日常の行動が無くなると、代謝が落ちたりもしますので、目に見えない大きな影響が個人差はありますが確実にあると思います。

ワクチンの副反応について

多くの人が気にしているコロナワクチンの副反応についてですが、これも個人差がかなりあると思います。ニュースで取り上げられるのは、アナフィラキシーショックのような重篤な副反応だったり、接種後に血栓ができるものなど、怖いものばかりです。私がワクチン接種した際に頂いたリーフレットには、副反応についても書いてあり、当てはまるものが出て対処できないなら病院に相談することができると説明書きがありました。

最も一般的な副反応ー10人に1人以上の割合
・接種部の痛み(腕の痛み)
・疲労感
・頭痛
・筋肉痛
・寒気
・関節の痛み
・熱

一般的な副反応ー10人中1人いくか、いかない程度の割合
・接種部の腫れ
・接種部の赤み
・吐き気

一般的でない副反応ー100人中1人いくか、いかない程度の割合
・リンパ節の肥大
・気分が優れない、悪い

稀な副反応ー1000人中1人いくか、いかない程度の割合
・一時的に片側の顔が落ちる(垂れる)

原因不明ー現在のところ割合を示すデータはない
・激しいアレルギー反応

以上の副反応があることが、接種時に渡されて読むように勧められます。
(これら副反応の記載は、ファイザー・ビオンテック社のワクチン BNT162b2の接種時に渡されるものなので、必ずしも全て同じ副反応が記載されることはないかもしれません)
全員が必ず副反応がでるという事はなく、全員が同じ症状であるわけでもありません。
イギリスでは、現在3種類のワクチン接種が承認されていますので、どのワクチンが一番副反応が強く出るとも言い切れないようです。人間1人1人健康状態や身体のコンディションが異なるので、もっと後の研究でさらに解明されるのではないかと思います。

私自身、大きな副反応はいまのところなく、接種部の腕の痛みが数日続いただけでしたが、人によっては微熱や高熱が出る方やだるさ、脱水症状のような状態になった友人もいたり、少し仮眠したらすぐに良くなったという友人もいたり、本当に副反応はそれぞれ異なります。接種前も問診が必ずあり、以前に何かの薬に対してアレルギー反応が出たかどうか等を聞かれますので、ご自身の判断で接種されることをおススメしますし、気がかりな点があれば、遠慮なく医療スタッフや医師にご相談されることをおススメします。

タイトルとURLをコピーしました